ビジョンと価値観の共有
理念・ビジョン・価値観の共有が
社員の主体性と自発性を促します。
完成までのプロセスと言語化されたクレドは、
社員の一体感をさらに強固なものにするとともに
社員教育や採用活動でも活用できる感動と想いの共有ツールです。
組織・チームの一体感を創った後に取り組んでいただきたいのは、「 会社のビジョンや価値観 」 を共有する作業です。
なぜでしょうか?
それは、 【 社長が会社を自働操縦する 】 ためには、 「 自分自身の成功 」 から 「 会社の成功 」 へとマインドを切り替えることが必要だからです。
そのために、ベクトルを一致させるための次の問いに対する答えを明確にしましょう。

この条件が満たされていない会社で、社員がイキイキ・ワクワク自発的に動くわけがありませんし、成長の壁を超えるのは難しいでしょう。
まずは目先の売上をどうやって確保し、どうやって盤石なものにするか、
【 成長の踊り場 】 に差し掛かった時、 【 成長の壁を乗り超える覚悟 】 をした時にこそ、必要なのです。
理念・ビジョン・クレド創りのポイントは3つあります。
1)理念浸透のための 一体感のベースが組織にできあがっているかどうか
理念はなぜお題目になりがちなのでしょうか?
組織および組織メンバーの成熟度合いによって、理念がお題目になってしまうかどうかが決まります。
成熟度合いが低い場合には、いざ理念作りを始めても、言葉遊びに終始して、 「 本質的な価値観の共有 」 にまで到達できないリスクが高いです。
また、理念・クレドは 「 観念論 」 になるリスクがあります。
働く環境・給与などの基礎的な充足がない状態で、観念論を語るだけで具体的な改善が見られない場合には、不満やシラケを生んでしまいます。
また、経営陣への信頼感がない状態では効果はほとんどありません。
2)作り上げるプロセスで社員の声を取り入れる
心の鎧が脱げていない場合は、全社員を巻き込んで、意味のあるクレドを創るのは困難です。
と言いながらも、何かしらの行動指針を創り、それを社員に徹底してほしいという場合は、経営者が中心になって創るとよいです。 ( クレドと行動指針の違いは、そんな違いと捉えておきましょう )
社員主体のクレドプロジェクトの場合はよいですが、経営者・後継者が中心となって作る場合、社員の声を聴くことが重要です。自分がまったく関わっていないのに関心を持てないのは当然のことです。
( これは経営計画や行動計画にも当てはまります )
とはいっても、社員数が10人を超えると全員で議論をすることは難しいでしょう。その場合でも、個別面談、分科会、アンケートなどを通じて社員の声を聴き、その声を盛り込みながら、最終的に決めましょう。
3)浸透の工夫を取り入れる
浸透の工夫とは、 「 浸透させるための手段 」 の問題と、 「 いかに触発・共有するかという内容 」 の問題があります。
(1) 浸透させるための手段
映像化したドキュメンタリー・ムービー、朝礼や会議前の唱和、クレドカードの作成、
合宿など経営者の想いを言葉にして伝える場、デイリークレド、マンスリークレド、
年間表彰、アップグレード、評価制度との連動
(2) いかに触発・共有するか
上記の手段を活用して、
具体的な体験談・成功事例 ・・・ 失敗事例・感情を共有する
同僚たちの活躍に刺激を受けて、
「 自分もこんな行動をしたい、こんな取り組みをしたい、こんな風にお客様のお役に立ちたい 」
という思いを刺激する